【EWC第3戦 鈴鹿8時間耐久レース決勝】F.C.C. TSR Honda France、鈴鹿8耐は無念のリタイア…… 残り1戦、ボルドールでの逆襲へ
2025.08.04 レース
2025 年8月3日、FIM世界耐久選手権(EWC)第3戦「第46回コカ・コーラ 鈴鹿8時間耐久ロードレース」の決勝が開催されました。14番グリッドからスタートしたF.C.C. TSR Honda Franceは、スタートから1時間10分後、マシントラブルにより無念のリタイアを喫しました。チームはこの悔しさを胸に、シーズン最終戦ボルドール24時間耐久レースでの雪辱を誓います。
ベルギーで行われたスパ8時間耐久レースでの勝利に続き、ランキング4位で鈴鹿に臨んだF.C.C. TSR Honda France。世界的にも最も過酷な大会のひとつとされる鈴鹿8耐は、テクニカルなコースと高温多湿の環境がライダーとマシンを容赦なく試します。
#5 Honda CBR1000RR-R Firebladeを駆るのは、アラン・テシェ、コロンタン・ペロラーリ、羽田太河の3名。世界タイトル獲得に向けて大きなポイントを積み重ねることを目標に挑みました。
14番グリッドからスタートしたアラン・テシェ選手は、序盤を堅実な走りでこなし、ポジションを落とすことなく周回。19周目にはトップ10圏内へ順位を上げました。
最初のピットイン後、羽田太河選手にバトンを託しますが、数周後にパワーダウンを伴う異音が発生。緊急ピットインの後、チームによる慎重な確認の結果、エンジントラブルと判明し、わずか1時間10分で無念のリタイアとなりました。コロンタン・ペロラーリ選手は出走の機会を得ることなくレースを終えることに。
この結果、F.C.C. TSR Honda Franceはランキング6位となり、首位との差は30ポイントです。しかし、最終戦ボルドールでは大量得点のチャンスがあり、巻き返しに期待がかかります。
2025年シーズン最終戦は、9月20日、フランスのポールリカール・サーキットで開催される「ボルドール24時間耐久レース」。全てのタイトル争いがこの地で決まります。F.C.C. TSR Honda Franceの逆襲にご期待ください!
【Riders & Machine】
・Rider Blue / Alan TECHER(アラン・テシェ)
・Rider Yellow / Corentin PEROLARI(コロンタン・ペロラーリ)
・Rider Red / Taiga HADA(羽田太河)
・Machine / HONDA CBR1000RR-R Fireblade(#5)
【Team comments】
藤井正和チーム総監督
「このウィークは、テストから手応えはあったのですが、まとまりとしては50点、60点でした。ただ、レースになれば実力で5位以内、みんなが残ったとしてもそのくらいでチェッカーを受ける自信はありました。ただ、それは自信とタラレバ。こうなったらおしまいです。
ライダーの仕上がりもよく、3人が2分6秒、7秒台でコンスタントに走れていました。実力でこのペースで走っていけば十分可能性はあったのですが仕方ないですね。
今回は、エンジントラブルでリタイヤとなりました。これまでも何回かあったのですが、まだまだ原因がわかっていません。ボルドールに対してどれだけテコ入れできるか、やれることはなんでもやって最終戦に挑みます。
やっぱり今は気持ち的には引きずっています。ただ乗り越えないと何も変わりません。気持ちを切り替えて最終戦に挑みます。」
ライダー:Alan Techer(フランス)
「僕たちにとってレースがあまりにも早く終わってしまいました。チームは本当に全力で取り組んでくれたので、とても悔しいです。プラクティス中の転倒後、新しいマシンを用意してくれて、決勝ペースの仕上がりも良かった。スタート後は計画通りのペースで走れていましたし、異音も感じませんでした。ですが、太河にマシンを渡して2周したところでストップ。これで僕たちのレースは終わりました。でも、チャンピオンシップはまだ終わっていません。最終的に年間表彰台を目指しつつ、次戦ボルドールでは優勝を狙います。」
ライダー:Corentin Perolari(フランス)
「予選よりも決勝ペースを重視して臨み、アランが素晴らしいスタートスティントをしてくれました。その後、太河が走り出したところでマシントラブルが発生し、僕は一度も走ることができませんでした。本当に残念です。鈴鹿に入る時点でランキング4位でしたし、年間トップ3を狙えるチャンスはありました。最終戦ボルドールはアランも僕も得意なサーキット。そこでシーズンを良い形で締めくくりたいです。」
ライダー:羽田太河(日本)
「目標としていた結果を残せず悔しいですが、この経験を次戦ボルドールに生かし、万全の準備で臨みたいと思います。」