TSR-CHRONICLE-2006
鈴鹿8耐初優勝!

2023.01.25TSRクロニクル

2006鈴鹿8耐初優勝

 他に先駆けて世界グランプリ(ロードレース世界選手権)にオリジナルマシンを投入していたTSRは、当時『打倒HRC!打倒ワークス!』を掲げた上で、改造範囲の広いXX-Formula仕様のオリジナルマシンAC-90M(Honda CBR954RR)で鈴鹿8耐にも参戦を続けていた。

 2003年からは、F.C.C. TSR ZIP-FM778として伊藤真一・辻村猛の強力ペアで連続ポールポジション獲得を成し遂げるなど速さを見せつけていたが、初年度こそ3位表彰台(2003年)を獲得したが、その後2年間は結果を残せていなかった。2004年にWSBKに合わせる形でフルスケール4気筒1,000ccへとモデルチェンジしたCBR1000RR(SC57)登場後も目的達成に向け、改造範囲が広いXX-Formula仕様でチャレンジを続けた。

2003鈴鹿8耐
2003年はCBR954RRベースのオリジナルマシンAC92M(XX-Formula仕様)でチャレンジ

2006鈴鹿8耐Honda10連覇フラッグ
2006年、Hondaの10連覇をTSRが達成するためには、打倒HRCあるのみ!

 4メーカーファクトリーチームがJSB1000仕様で鈴鹿8耐参戦することを申し合わせ、そしてXX-Formulaで参戦できる最後の年となった2006年鈴鹿8耐。この年がそれを達成する最大のチャンスだった。2003年から3年連続で続けているポールポジションを2006年も達成し、4年連続へと記録を延ばした。決勝を前にチームの初勝利、Hondaの鈴鹿8耐10連覇は俺たちがやる!という意志を表明していた。

 迎えたレース、スタートライダーを務めた伊藤真一がレース序盤に奪ったトップを辻村猛に手渡してから一度もその座を譲ることなく、#778F.C.C. TSR ZIP-FM Racing Team(当時)は完璧な内容で鈴鹿8耐初勝利を飾った。TSRとしては参戦19年目の悲願達成となった。

2006鈴鹿8耐ピットワーク
完璧なレースを演出したライダーたちの交代劇

2006鈴鹿8耐ウィニングフラッグ
最後は伊藤真一から引き継いだ辻村猛がフィニッシュしウイニングラン!

 鈴鹿8耐初優勝を達成したチームは、2011年2012年と鈴鹿8耐を連覇。2016年からはFIM EWC 世界耐久選手権シリーズにレギュラー参戦していくのである。(文中敬称略)

2006鈴鹿8耐フィニッシュ
フィニッシュ後チーフメカとがっちり握手を交わす

2006鈴鹿8耐778No.
当時でもギリギリ許された(それでもかなり際どい…)ゼッケンNo.

F.C.C. TSR 2006 鈴鹿8耐初優勝 – 撃破HRC!

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