CBR1000RR-R Fireblade [TSR-EWC] 解体新書【Vol,3】
2020ル・マンの勝利は必然
2021.06.03 レース
チーム名(F.C.C. TSR Honda France)にもなっているメインスポンサーにして公式パートナーであり、リミテッド・スリップ・クラッチを供給しているF.C.C.に加え、ショーワのサスペンション、ニッシンのブレーキ、ベータ・チタニウムのボルト、ブリヂストンのタイヤなどがその主要なテクニカルサプライヤー。
これらはすべて信頼できる日本のパートナーであることから、TSRは特定の部品の設計と製造、社内エンジニアによる電子機器の開発、ライティングの開発、そしてすべてのコンポーネントの統合とチューニングに専念することができるという訳だ。また、シーズン中の主要イベントの一つである鈴鹿サーキットにほど近いことも忘れてはならないだろう。TSRはホンダが所有する、日本のみならず世界でも有数なサーキットに隣接して設置されているのだ。
○出典元:Moto Journal誌(フランス)
11 スイングアーム・リアブレーキ・リアホイール
スイングアームのエンドは、ホイールを素早く取り外せるように加工したTSR製オリジナル。NISSIN製4ピストンキャリパーとリアスタンドを素早く確実にかけるための厚いアルミプレートにも注目。リヤホイールはイタリアOZ社によるTSR製スイングアームのクイック機構に合わせた専用品。
→ スタンドフックプレートセット(製品)
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【スイングアームエンド等開発中動画】
12 リアショックのリンク
SHOWA製リアショックのリンクとロッカーアームはTSRの設計・製造のもの。リヤショックはBFRC(Balance FreeRear Cushion)ユニットを採用しており、エアスプリングのプリロードを含むすべての設定を上部で行うことができる。紫色のボルトが目印。他の部品と同様にチタン製で専門メーカー ベータチタニウム社のもの。
→ リンクセット(製品)
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13 ドライブチェーン
チェーンはRKで、オリジナルと同じサイズのピッチ530だが強化版。ホイール交換時にチェーンを受けるための歯を保持するアルミ製ブラケット(チェーンフック)の品質にも注目。スプロケットはホイールにしっかりと固定されている。
14 ニーグリップ
耐久レースにおけるライダーの快適性とコントロール性はとても重要。このHRC製ニーグリップは、ブレーキング時に見た目以上にアグレッシブにしっかりとバイクをコントロールすることができる。
15 フェアリング
TSRは高品質なフェアリングを日本の製造会社と提携しており、HRCにも製品を供給している。カーボンファイバーとケブラーの混合素材で作られたこのフェアリングは、軽くて丈夫で「Dzus(ズース)」の1/4回転ファスナーを使って素早く取り外しができる。
【破損したリアカウルまで交換するピットワーク動画】
※この時は通常のピットストップと共に、カウル交換だけではなく複数の作業を加えて1回のピットストップで効率を上げている。