ボルトの美学! カッコいい首下とは?

ボルトの頭部(工具をかける部分)より下を首下と言います。
締め付けてしまえば見えない部分ですが、実はここにも「カッコ良さ」の基準があるんです。

ネジ山の「突き出し」が少ないほどGOOD!

結論から言うと、ねじ穴の入り口からネジ山でてる量が少ないほどカッコイイ
イメージとしてはこんな感じ👇

なぜ、これがカッコイイのか?
それは「強い状態」だから。

ボルトを締め付けると、ネジ山が噛んでいない部分に伸びが生じます。
フラットな「半ねじ部」に比べ、溝がある「ネジ山部」の方が当然伸びやすい。
そのため、ネジ山の突き出し(余り)が少ない方が剛性が高いんです。

リンクボルトがいい例。
ナットがかかる部分だけをネジ山にしてるから、半ネジがメチャ長くなってるんです。

ネジ山の法則

とはいえ、市販のボルトで「ドンピシャ」を狙うのはほぼ不可能。
リンクボルトなど一部の例外を除けば、ネジ山の長さはJIS規格で決まってるから。

\ これがネジ山長さの規格 /

① 2d+6
② 2d+12

①は車やバイクに使われることから自動車用規格と言われます。
対して②は一般規格と言われ、建材や土木に使われてます。

dは直径を表すので、①の式でM8を計算すると…2×8+6 =22㎜ となります。
なので、M8の場合は首下25㎜でも50㎜でもネジ山の長さは22㎜なんです。

motorockman

首下が22㎜以下の場合は、頭部から2山ぐらいを半ネジにしたものになります。M8x20ならネジ山長さは17.5~18㎜程度になります。

M6は18㎜、M10なら26㎜のネジ山長さになります。
そんなわけで、ネジ山の調整は市販品では不可能なんです。

ファクトリーマシンは例外

ファクトリーチームでは、同じ全長が同じでも、使用場所によってネジ山長さをかえてます。
おまけに頭部も用途に応じて厚みや径を変えています。流石ですね。

motorockman

工業規格としての販売でなければ、JIS規格に従う必要はありません好きなネジ山長さにしてもOK。弊社では、キャップボルトはあえて②の規格にしています。

この記事を書いた人

パーツメーカーやレースチームの黒子として多くの開発実績を持つ実力派エンジニア。また「バイクをカッコよくする」をテーマに、プロの技術と知識をブログやSNSで惜しみなく発信中。