現在、アルマイトによって出せる色はかなり豊富にあります。
それら色物の大半が、表面にできた「微細な穴」に染料を染み込ませて着色です。
では、染料以外にはどんな工程で、どんな色があるのか?
また、色によって「色落ち」も変わってきます。
今回はそんなアルマイトの色、さらには光沢の違いについて解説します。

アルマイトの光沢
一番の定番色であるシルバーですが、ホントはシルバーではなく「クリアアルマイト」なんです。
シルバーに見えるのは、アルミの地の色なんです。
染料によるシルバーもできますが、ほとんどがクリアです。
アルマイト皮膜そのものは「無色透明」なんです。
そのため、下地のアルミの状態によって、アルマイト後の光沢も変わります。
化学研磨・電解研磨 → 鏡面のような強い光沢
エッチング・ショットブラスト → 艶消し、マット仕上げ
同じ色でも、下地が鏡面ならキラキラした質感に、マットなら高級感のある落ち着いた質感に仕上がります。
硬質アルマイトとハードアルマイト
硬度を上げるために、通常よりも被膜を厚くしたのが硬質アルマイト。
「ハードアルマイト」とも呼ばれ、耐摩耗性が必要な可動部などに施されます。
通常の被膜 → 10ミクロン前後
硬質の被膜 → 最低でも20ミクロン、平均40ミクロン
皮膜が厚くなることで透明度が下がり、少しオリーブっぽい色味が出ます。
この「硬質ならではの色」を好むライダーも多いですが、処理が大変な分、コストも上がります。
そこで硬質っぽい色にした電解着色のアルマイトもあります。
硬質の記載のないハード色やシャンパンゴールドと言われるのがそうです。
金属の粉を穴に定着させるので、染料より色が長持ちするんです。
対候性ランキング
最後に「色落ち」しにくいランキングです。
| 1位 | 硬質 | 皮膜自体が厚く、素材自体の色のため、変色は皆無。 |
| 2位 | クリア | アルミ本来の色のため、「色あせ」という概念はない。 |
| 3位 | シャンパン | 金属の粉を定着させる電解着色のため、日光に極めて強い。 |
| 4位 | 黒 | 染料の中では最も密度が濃く、日光に対してかなり粘る。 |
| 5位 | 金 | 比較的耐えるが、数年で色が薄くなり、最終的にシルバーに近づく。 |
| 6位 | 青 | 紫外線に弱く、だんだんと水色っぽく色が抜けていく |
| 7位 | 緑 | 青と同様。鮮やかな色は光の影響を受けやすく、寿命は短め。 |
| 8位 | 紫 | 染料が壊れる際、赤みが先に消えるため、色の変化が目立ちやすい。 |
| 9位 | 赤 | 紫外線を最も吸収しやすく、一番早くピンク〜白っぽく退色する。 |
カラーパーツを選ぶ際、見た目の好みで攻めるか、長く持たせるために強い色を選ぶか。
悩ましいところですね。


