アルマイトの主な目的は「耐食(アルミの保護)」と「装飾」です。
でも、なかには特定の「機能」を持たせることを目的にしているものもあります。

潤滑アルマイト
「動きをスムーズにする」ためにサスペンションや駆動系に用いられてます。
潤滑アルマイトの代名詞的なものですね。
硬質アルマイトに二硫化モリブデンを合わせてるので、耐摩耗性と潤滑性に優れます。
SHOWAやKYBのサスペンションに採用されています。
※カシマコートはミヤキ社の商標です
アルマイトの孔にテフロン樹脂を染み込ませたものです。
撥水効果と非粘着性が強く、ガソリンや汚れをはじくたのが特徴。
キャブレターのスロットルボディ、キャリパーのピストンなどに使用されています。
その他、タフラム、ニダックスといった潤滑アルマイトもあります。
ですが、バイクには使われていないので省略。
高反射アルマイト
「光を遠くまで届ける」ために、反射率を極限まで高めたものです。
光学性能を追求したアルマイトです。
- ヘッドライトのリフレクター
- LEDフォグランプの灯体内部
- テールランプのインナーパーツ
この処理の場合、材料が特殊いなります。
純度99.5%以上の高純度アルミに限定されます。
ステップやトップブリッジのようなアルミ合金ではありません。
導電性アルマイト
本来、アルマイト皮膜は電気を通さない絶縁体ですが、特殊な処理で電気を通すようにしたのがこれ。
- ECU(エンジンコントロールユニット)のケース: 電磁波ノイズを防ぐためのシールドとして。
- レギュレーター: 放熱しつつ、アース(マイナス極)への通電を確保するため。
- アーシングパーツ: 酸化を防ぎつつ、しっかり電気を流したいマウント箇所など。
抗菌アルマイト
バイクパーツそのものへの採用は聞いたことがありません。
ヘルメットも一部に使われてることもあります。
Dリング(アゴ紐の金具)やベンチレーションのメッシュ部分など。
汗による菌の繁殖を抑えるためです。
オマケ、レースパーツのシルバーについて
レースマシンのシルバーアルマイトって絶妙な光沢があってカッコイイ。
これ、どうやってるかと言うと・・・実は生地のまま、アルマイトしてません。
光沢は切削によるものなんです。
販売目的じゃないから耐食性は必要ないわけです。
もちろん、腐食はします。
ですが、レース以外は屋内保管のため進行はかなり遅いです。
各メーカーの博物館で、昔のファクトリーマシンを確認できますが、やはり古いものほど腐食してますね。
ちなみに、強度が高いアルミほど腐食の進行は早い。


