当たり前ですが、塗装すれば重くなります

ウチの近所に塗装屋さんがあるのですが、以前オモシロイ実験をされてました。

塗料は乾燥すると、どれだけ軽くなるのか?

という実験です。

これがわかれば、塗装によってどれだけ重量が増えるのか、ある程度予測できるはずです。

そう、当たり前ですが…

塗装すると塗料の分だけ重くなります

とはいえ、塗った塗料の100%が残るわけではありません。

じゃあ、どれだけ残るのか?

実験の結果は・・・

・クリア:55%(45%減)

・黒:33%(67%減)

なんと、黒は乾燥すると重量が約3分の1になりました。

軽くなる主な理由は、塗料に含まれるシンナーなどの溶剤が蒸発するため。

つまり、塗料に含まれる揮発成分の割合によって、乾燥後に残る重量が変わるわけです。

ただし、これは今回使用した塗料での実験結果。

すべてのクリアや黒が同じ割合になるわけではありません。

色によって塗料の重さが違う!

塗料は色によってノリが違います。

少量で済む色もあれば、何度も重ね塗りが必要な色もあります。

さらに、塗料そのものの重さも違うんです。

塗装屋さんの話では、メタリック系、なかでもシルバーは重いそうです。

これは、メタリック塗料にはアルミ顔料などが含まれているから。

次が白や淡色系。

白には酸化チタンという比較的重い顔料がよく使われます。

一方、赤、青、黄、緑、黒などの原色系は、比較的軽いものもあるそうです。

ただし、これは塗料の種類や配合による話。

すべての塗料がこの順番になるわけではありません。

また、塗料そのものが軽くても、何度も重ね塗りすれば重量は増える。

逆に、重い塗料でも薄く仕上げられれば、重量増加を抑えられる場合があります。

つまり、塗料の重さだけでは塗装後の重量は判断できないんです。

ちょっと脱線しますが、飛行機やレース車両では、塗装による重量増加も無視できません。

そのため、塗装の種類や膜厚を考慮することがあります。

ちなみに、昔の戦闘機などに見られる銀色の機体。

あれはメタリック塗装ではなく、金属の地肌を生かした無塗装仕上げのものもあります。

塗装しなければ、その分の重量は増えませんからね。

では、話を戻します。

下地処理でも重量が変わる!

ここまでの話は塗料だけ。

実際の塗装には、下地処理も必要です。

プライマーやサフェーサーなどですね。

じゃあ、下地剤は乾燥するとどれだけ軽くなるのか?

今回の実験では……

なんと、10%減程度!

ほとんど軽くなりません。

これは、今回使用した下地剤では、乾燥後に残る成分の割合が多かったためと考えられます。

もちろん、下地剤にもさまざまな種類があり、乾燥後の重量はそれぞれ違います。

ちなみに、この塗装屋さんでは、最近はサフェーサーをあまり使わないケースもあるそうです。

下地の状態がよければ、密着性を高めるプライマーなどを使い、その上から塗装することもあるのだとか。

一方、溶接ビードなどの段差や凹凸がある部分では、サフェーサーなどを使って表面を整えます。

つまり、場所や素材、表面の状態によって下地処理も変わるわけです。

結局、何グラム重くなるの?

ここまでの話をまとめると、

・場所によって下地処理が違う

・塗料によって重量が違う

・塗料によって乾燥後に残る割合が違う

・色によって必要な塗装回数や使用量が違う

ということになります。

つまり、結局は

「塗ってみないとわからん!」

ってことのようです💦

この記事を書いた人

パーツメーカーやレースチームの黒子として多くの開発実績を持つ実力派エンジニア。また「バイクをカッコよくする」をテーマに、プロの技術と知識をブログやSNSで惜しみなく発信中。